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クリスのワークショップ -Communication-

クリスのワークショップ -Communication-_b0101106_23421343.jpg先月東京の滞在中にエサレンのクリスティン・プライスの1日ワークショップがあったので、受けに行ってきた。前回彼女のワークショップを受けてからかなり時間が経っていたので、久々の再会をとても楽しみにしていた。
今回のワークのテーマは『Communication -コミュニケーション』。人と人とのかかわりの中で、避けて通ることはできないテーマ。簡単なようで、コミュニケーションを上手に取り、よい関係を築いていくのは意外に難しい。

まずクリスが提案してくれたのは、「communication(コミュニケーション)」と「self-expression(自己表現)」との違いを知るということ。「コミュニケーション」とは相手に自分のことを受け入れてほしい、認めてほしい、関係を持ちたい・・・といった意図をもって行うもの。なので、その人のことを考え、自分がそれを表現することで相手がどう感じるのかをみてみないといけないということ。
例えば、生活の中でとてもいやなことが起こったときに、誰かに聞いてほしくて話をする。その時私達はを自分の中からその体験を取り除くために話をしていないか・・・。ただ、そのことを自分が受け止められず、そのために相手に受け渡していないか・・・。これは、コミュニケーションではなく、自己表現である。自己表現はまず自分で整理したり、探求して、まずクリアにしてみる。そしてその上で必要であれば相手とコミュニケーションを取る。

この話を聞いて、私自身思い当たる節がいっぱいあった。特に親しい間柄になるとこの辺の線引きがとても曖昧になる。自分が体験したことをそのまま相手にぶつける。咀嚼せずにぶつける・・・。自分が反応したままぶつける。そこには、その体験によって自分がどう反応しているかという理解はまったくない。ただ見ずに次に回している感じ・・・。
それをぶつけられる方としてはたまらない。確かにそんな時は自分が楽になることを優先して、相手のことは考えていなかったように思う。今までの自分を振り返りしばし反省・・・。
そして、実は受け手の方にも聞くか聞かないかの選択肢があるということを知って、さらに目からウロコだった。確かに、私はMに「今は話を聞ける状態ではないから」とあっさりと言われ話を中断されることがよくある。私としては続きを何としてでも話したいのに、である。「話を聞ける状態」とはどいうことなのだろう。誰かが話し始めたことというのはそれなりに耳を傾けるのが普通、もしくは礼儀ではないのか・・・と日本的な私は思ってしまう。しかし、聞いてもらえないことで、自分の中に時間ができ、その事柄を咀嚼する時間も生まれてくる。

受け手側も時間、空間、そしてプライバシーを考えながら、今その時なのか選べるということ。そして、話す側も自分の体験を開放するために即座に話すのか、それとも相手とのいい結果を求めて時間をかけていくのかという選択があるということ。クリス曰く、『コミュニケーションの原則=話すべきでないときを知っている』こと。

話を聞く側も、話す側もそれぞれに自分の状態というものを見つめている必要があるということ。その上で、どうするのかという選択肢があるということ。『コミュニケーション』という言葉の定義が私の中で大きく変わった一日だった。
by bodyuniversal | 2010-04-07 23:53 | エサレン
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