ヴィパッサナー瞑想 ③

b0101106_22515392.jpg前回のヴィパッサナー瞑想のブログから大分経ってしまったけれど、続きを書こうと思います。

長い1日目が終わり、これからのことを思うと少し気が遠くなりそうな感じもしたけれど、まずは明日と思いながら、またあまり眠れない夜をその日も過ごした。まったく眠れないわけではないのだけれど、「寝た」と感じられない。後になって、日中ずっと瞑想をしているので、つまり常に眠りと瞑想の間を行ったりきたりしているので、いざ寝るということになっても、似たような状態になっていたのではないかと思ったりもした。

2日目も鐘の音で1日が始まった。この日の朝一番の瞑想はとても長く感じられた。まだタイムスケジュールを把握していなかったためもあるが、ゴエンカ師のご詠唱が永遠に続くのではないかと思うくらいに長かった。そして、あまりの長さに怒り出したくなるくらいだった(苦笑)。
朝食後、気を持ち直して、1日目の続きであるアーナーパーナ瞑想を行った。この日からは鼻の付け根、上唇を結ぶ三角形の内側の部分に意識を向けるように指示があった。また妄想→気づく→瞑想、夢→気づく→瞑想、眠気→気づく→瞑想に戻るの繰り返しである。でもそれを続けていると、ある瞬間、何もなくなった。そこには何もなく、とても澄んだ気持ちのいいものが流れていた。そしてその状態を味わっていた。そうするとあっという間に時間が過ぎ、さっきまで痛かった足も何も感じられなくなった。ああ、もしかしたらこんな感じなのかもと思った。それが何を意味するのかはよくわからなかったけれど・・・
その後、足の痛さをあまり気にすることもなく、そのような状態になることが少しずつ増えてきた。そうやって座っていると、目を閉じているのに、身体の中で起こっていることがふと見えることがあった。ある時は、お腹の中からねっとりとした濃密な金色の生命力がドドドーっと流れ出ているのが見えた。妄想の域だと言われるかもしれないが、一瞬、本当にその瞬間だけ見えたのだ。感覚を伴って経験したものは、頭でどうのこうの判断しようとしても、もうすでに分かってしまっていて、有無を言わせない。腹で分かってしまう。そんな感じに似ていた。
この日は似たような面白い体験がいくつか続いた。感覚も鋭くなってきた、そんな感じだった。

そして3日目、昨日はあんなに長く感じられた朝の2時間の瞑想が、足を崩すことなくじっと座っていることができた。昨日の私からすると奇跡に近いものだった(笑)。少し集中力も高まってきたのかもしれない。
この日は先生からの質問があった。その時にある生徒さんが先生に「昨日は上手く瞑想ができたのですが、今日はあまりいい状態でなくて」という質問をしていた。先生は「ただ今の状態を観察していること。昨日と今日とを比べないこと。そしてそこにはいいも悪いもないのです。ただその状態があるというだけ。それを観察するだけです。」とおっしゃっていた。
そこで私も、ふと昨日から集中力も出てきて瞑想が深くなってきているような感じがしていたけれど、それにとらわれすぎないように気をつけようと思った。そのように深くならないからといってダメなのではなく、ただ目の前にある状態を観察するだけでいいのだと。自分が「いい」と思っている状態に執着しないようにと思った。
この考えは後で何度も私を救ってくれた。そしてどんなに集中力がなくなって、妄想にまみれたり、眠気に襲われたりしてもそれを悪いものと捕らえず、ただニュートラルな場所へと戻ってくるということを覚え始めた。

ある時ふと気づいたことがあった。このコース中は生徒同士で話をしてはいけないし、ジェスチャーやアイコンタクトみたいなものも禁じられている。でも元来人のことがとっても気になる私はついつい周りを見てしまう。そして、そのうちにその人に名前をつけ始める。そしてふと気づく。その名前というのが意外に過去の知っている人から取っているということに。「友人の〇〇ちゃんに似ている人」みたいな感じでつけているのである。
そしてまた気づく。話をしたこともなく、声さえも聞いたこともないその人のことを今までの自分の経験から判断し、相手はこんなひとではないかと見てしまっているということに。
それが分かった瞬間、私はもしかしたら普段もこのようにして人をみている部分があるのではないかと愕然とする。相手そのものをみるのではなく、今までの経験というフィルターを通して相手を見てしまっているのではないかと。
多かれ少なかれ、今までの経験で物事を判断するということがあるのは確かだ。人間のいい部分でもあるけれど、そのことによって人を見る時、そして物事を見ていく時に可能性を狭めてしまっていることもあるのかもしれない・・・。

そして4日目。1日目の夜の講和でピークは4日目にもやってくると話されていた通り、私にもその大変なピークがやってきた。それも思わぬ形で・・・。
by bodyuniversal | 2010-03-03 23:59 | ヴィパッサナー | Comments(0)
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